第184回「時間外労働は2~6か月を平均して1か月あたり80時間を超えてはならない」の意味

中川恒彦の人事労務相談コーナー
今回は、改正後の労働基準法における「時間外労働の絶対的上限時間」についてお伝えします。
いつものように、直感的に理解しやすい表や計算例を交えながら、難解な法律文章をやさしく解説します。
最後に実務的な観点から、36協定更新時の2~6か月の平均の取り扱いについても触れますので、ぜひご確認ください。(ホームページ編集部)
Q
今回の労基法改正の内容で、「1か月の時間外労働の上限は100時間未満」という規制の内容はわかるのですが、「2~6か月を平均して1か月あたり80時間を超えてはならない」という規制の内容がよくわかりません。
具体例を挙げて説明していただけないでしょうか。
A
確かににひと言では説明できません。
以下に具体例を挙げて説明します。
〔解説〕
1 特別条項付き協定における協定時間の上限と絶対的な上限時間との違い
まず、特別条項付き協定における協定時間の上限と絶対的な上限時間との違いについて説明しておきます。