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第70回 転勤命令の有効性について

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第70回 転勤命令の有効性について

 中川恒彦の人事労務相談コーナー

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Q

当社は、東京本社のほか、全国10カ所あまりに、支店、営業所を有しています。
本社から地方支店等への転勤もこれまではほとんど問題はなかったのですが、最近、子どもが修学期にある、共働きであるなど家族の状況等を理由に転勤拒否の傾向が出てきています。
家族の状況等を理由とした転勤拒否は可能なのでしょうか?

A

転居を伴う配置転換である転勤も、明確に勤務地を限定して労働契約を締結している場合でない限り、一般的には、企業に広範な人事権が認められており、業務上の必要性があれば、労働者に生活上ある程度の不便が生じても、有効に転勤命令を発することができます。
ただし、家族に要介護者がいる等転勤により労働者の不利益が通常甘受すべき程度を著しく超えるときは、転勤命令は権利の濫用になるとされています。

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