第181回 清算期間が３か月のフレックスタイム制における割増賃金支払の必要性-４-
中川恒彦の人事労務相談コーナー
前回は、清算期間3か月のフレックスタイム制において、1か月の時間外労働が60時間を超えた場合に必要となる5割増の割増賃金について解説しました。
今回は、清算期間を1か月ごとに区分した最後の期間（3か月目）における割増賃金の支払義務についてお伝えします。また、制度利用時の留意点や使用者の負担に触れながら、本制度を採用すべきかどうかの見解も述べていますので、ぜひご確認ください。（ホームページ編集部）
Q
４月から施行される清算期間が３か月のフレックスタイム制の場合、割増賃金支払の範囲が面倒なような気がしますが、法律に則して説明していただけないでしょうか。
A
清算期間が３か月のフレックスタイム制は、３か月を平均して１週間当たりの労働時間が４０時間を超えない範囲内で、１日の労働時間が８時間を超えても、１週間の労働時間が４０時間を超えることがあっても割増賃金の必要はありませんが、１月毎に区分した各月において週当たり５０時間を超えた場合は､その超えた時間については割増賃金を支払わなければなりません。
そのほか、質問に対して説明しなければならない事項が多くあります。
