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第18回 よりよい報酬システムの必要性

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第18回 よりよい報酬システムの必要性

第9回から第17回にかけて、プライムコンサルタントが推奨する報酬システムについてご紹介してきました。
今回は、まとめの意味で、よりよい報酬システムがなぜ必要なのかについて述べたいと思います。

報酬システム(10) よりよい報酬システムの必要性

(1)よりよい報酬システムはなぜ必要か

 賃金であれ、賞与であれ、その配分の仕方に科学的な法則や真理といったものがあるわけではありません。
 そこにあるのは、外部から得た収入を、どのように組織内で再配分するのが全体のマネジメントとして合理的か・最善の方法かという意思決定であり、政治的かつ全体的な判断に基づく、手法・ノウハウの選択です。

 組織を編制することも同じことです。誰かが人事を決めなければなりません。とても難しいことですが、その権限を誰かが行使せねばなりません。

 ただし、報酬配分の大変なところは、その全体原資が非常に大きく、その配分が組織や個人に及ぼす影響も持続的かつ個別的で、相互に関係しているということです。誰かの報酬を増やせば、他の誰かにしわ寄せがいきますし、納得のいかない配分方法を使えば、不満・不平が 大きくなります。

 さらに、報酬は個人の生活に関わるものであり、働く意欲に関わります。判断を誤ったからといって、ごまかしは効きませんし、後戻りもできません。

 このように報酬の問題は、経営者が個人的な思いや裁量だけで判断・決定するには、あまりに重い課題です。
 そこに、客観的な報酬システムが必要とされる理由があります。

 経営者から一担当者まで、大多数の組織構成員が「これならわかる。賛成できる」と理解・納得できる報酬制度が求められているのです。

 今までのように、年功序列賃金や能力等級制度のままでよいという意見もあるかもしれません。それらが、今でも多くの企業で導入・運用されているということは、それぞれ理由があるはずです。

 しかし、それでもなお、年功序列賃金や能力等級制度は望ましい姿からはほど遠いと言わざるをえません。それらは改善されるべき課題であり、ただ、手がつけられないという理由で、そのままにされている場合もあるはずです。

 私どもは、これまでお手伝いした数多くの企業で、年功序列、能力等級制度、職務給、歩合給などの積み木型の賃金体系、手当重視の賃金体系の弊害を目にしてきました。
 本連載で紹介した報酬システムの考え方・手法は、その弊害を抜本的に克服する方法を経営者の皆さんとともに探り、改善を重ねる中で形作られてきたものです。

 実際に直面し、解決した課題の中から明確なロジックを抽出し、客観的な制度設計のプロセスや運用手順をまとめあげたものであり、さまざまな賃金体系の弊害を除去できたことが例証されています。

 もちろん、これも絶対的なものとは考えていません。成功事例は数多くありますが、もちろん失敗事例もあります。人事制度にも、時代の潮流、社会的な背景というものが影響を及ぼします。そういった意味では限界もあるはずです。

 今よりさらにスマートで、より簡便な方法が見つかるかもしれませんし、見つかればよいと考えています。

 次回からは、事業経営と組織運営、人事管理に必要な「経営目標管理」に話を移していきたいと思います。

 連載の内容は、『原因×集中×結果の人材マネジメント方程式』(菊谷寛之著)に詳しく書かれています。興味を持たれた方は、当社のホームページからお申込み・ご購入ください。

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