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役割の違いに応じた目標設定の進め方(ブックレット64号巻頭言)

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役割の違いに応じた目標設定の進め方(ブックレット64号巻頭言)

株式会社プライムコンサルタント代表  菊谷寛之
(2022年6月9日(WEB開催)夏季定例研究会 ブックレット「はじめに」より)

役割の違いに応じた目標設定の進め方(32)

 人が働くことも事業の経営も、人に役立つ仕事をやり遂げ、事業を成功させるというゴールに向けた目的意識的な投入行為である。その共通言語が「目標」である。

 モノ、サービス、知識の何であろうと、あらゆる仕事の基本は、まず何を目的とし、何が成果かを知ること、成果を実現するプロセス・工程を明確にすることである。次に、必要な知識、人、時間、設計・仕様書、材料、設備、道具などのリソースやコスト、付加価値を見積もり、適正料金を
設定する。リソースを準備し作業を開始したら、工程ごとにチェックを重ねながら品質を作りこみ、全体を統合し生産性を上げるようプロセスを調整・最適化する。最後に仕上げを確認して納期内に成果を上げ、不具合を解消して相手の効用・満足を見届ける。こうして適正な対価を得て信用を獲得し、必要な収益を上げることができる。

 個人にせよ集団にせよ、これらの仕事を任せたり、自分で引き受けたりする場合に、具体的な成果のスペックとその達成基準(業績指標)の目標を持たせ、その進捗をお互いに管理することは、成功の見通しを高める大きな効果がある。特に組織上の最重要の業績指標(KGI)については、潜在的な障害や制約等のリスクも検討し、解決すべき課題を洗い出す周到な取り組みが欠かせない。

 そこから、業績の決め手となる重要成功要因(KSF)を見つけ出し、効果的な戦略課題の目標(KPI)が設定できれば、当事者の業績に対する動機づけは飛躍的に高まるだろう。 仕事の目標について話し合うときは、当事者の組織上の役割の違いに応じて目標の焦点を絞り、その能力・意欲に応じて目標への取り組みを支援する必要がある。

 

 経営トップ層の場合は、経営の外部環境や内部要因に対する共通理解を前提に、外の社会や内の組織に向けた分かりやすい事業のコンセプトと、それを具現化する説得力のある戦略ストーリーを発信することが決定的に重要である。そのうえで3~5年のスパンで組織活動の要件をデザインし、成果目標の業績指標を設定する。

 これに対しミドル管理者は、経営トップが描く戦略ストーリーに沿って、それぞれの担当分野で目標を立て、主体的に組織活動の要件を実現する責任がある。活動の基準やルールを策定し、部下や関係者の自発的な能力を最高度に引き出し、事業の成果・業績の達成に向けて組織能力を結集することが役割の中心となる。 

 現場の監督者やチームリーダー層の場合は、ミドルの業務計画を受け止め、業務の遂行に携わる実務担当者とともに生産的に仕事をすることが最優先される。日々の効率的なオペレーションや品質の確保、サービスの向上、そのための業務改善やトラブル対応、人材育成、信頼関係の形成など
の目標に重点を置く。 

 一人ひとりの実務担当者については、各人の担当業務を明確にしたうえで、力量に応じて仕事の幅を広げ、応用的、自律的な仕事にチャレンジさせ、仕事の達成感とともに、専門スキル・知識の向上や思考・行動面の成長が実感できる学習目標を与えるようにする。目先の業績目標の評価で駆り立てるよりも、そのほうがチャンスに対して前向きな人材を育て、組織の成長と業績向上につながると言われている。

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