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大切な昇給を売り上げアップにつなぐ仕組みづくりー3ー

大切な昇給を売り上げアップにつなぐ仕組みづくり(3)

 皆さんこんにちは。コンサルタント・社会保険労務士の津留慶幸です。
 前回、昇給を売上アップにつなげるためには、組織力の向上が不可欠であり、そのためには会社が賃上げに込めたメッセージや期待がきちんと社員に伝わるようにしておかなければならないということを解説しました。

 今回はもう少し具体的に、人事施策にどのようなメッセージや期待を込め、どのような考え方で仕組みを整備すればよいのかについてご紹介していきます。

4.組織力を高めるために

 企業を取り巻く環境、とりわけ雇用・賃金に関わる環境がこの数年で大きく変化していることは、前回も述べたとおりです。採用競争、賃上げの傾向はこれからも続くと考えられ、中小企業には一層、厳しい時代になりつつあります。

 厳しい環境の中、企業が成長・発展していくためには組織力の向上が不可欠ですが、では、具体的にどのようにすれば「組織力」を高められるのでしょうか。

 世の中に組織論や組織開発の手法は数多くありますが、ごく簡単に言えば、そこで働く社員が協力し、やりがいを感じ、自発的に、そして安心して挑戦し続けることができる環境を整えることだと思います。

 組織は一人ひとりの社員で構成されています。
 みんながバラバラの方向を向いていたり、誰かが何とかしてくれると思っている、あるいは、いつ辞めてもいいと思っている人がたくさんいるような状況では組織力が高まることはないでしょう。

 まず必要なことは、これから会社は組織一丸となって難局に立ち向かっていく、ということを社員に理解してもらい、そのために同じ方向に歩んでいける体制を整えることです。

 ここで大切なことは、社員が自発的な意思に基づいて同じ方向を向いている状態です。
 もしかしたら、強制力を使って、一時的に同じ方向を向かせることはできるかもしれません。
 しかし、組織力は一朝一夕には向上できません。社員も会社も時間をかけて一緒に成長していく必要があります。

 そのためには、社員が会社と自身の将来を重ね合わせ、会社の成長と自身の成長が同じベクトル上にあると実感している必要があります。人事制度や人事施策は、そういう状態の実現に大きな影響を与えます。

 例えば、「徹底した成果主義の会社で、個人の今期の営業成績のみが評価される」、といった制度のもとで会社の組織力は高まるでしょうか。
 これは極端な例のように聞こえますが、実際には、意図せずこのような制度をとっている企業も少なくありません。

 望んでいないのにこのような状況になってしまうのは、何を中心に人事制度の整備や人事施策を行うのかはっきりしていない、あるいは誤った考え方を中心に据えているためだと思われます。

5.役割貢献と組織学習型の人事制度

 次の図は、プライムコンサルタントの人事制度・人事施策の考え方を図示したものです。

 私たちは、組織力を高めるためには、「役割貢献」と「組織学習」という考えを中心に据えて人事制度を整備し、人事施策を行う必要があると考えています。

 「役割貢献」とは、簡単に言うと、組織に求められる役割や責任に対してどのくらいリーダーシップを発揮し、組織にどれくらい貢献したのかということです。
 個人としての能力や業績そのものを絶対視するのではなく、その人が果たした役割や組織への貢献を大切にします。

 もう1つの「組織学習」とは、文字通り組織全体で学習することです。
 複数の人の知識や知恵、経験を持ち寄ることで、個人の学習だけでは到達できない、高いレベルの気づきを得、組織全体の能力を高めることができます。

 そして、この二つの考えに基づき、(1)組織を編制し、(2)人材活用を考え、(3)評価・意思疎通(フィードバック)を行い、(4)賃金(賃金制度)を決めるようにします。

 この考えに基づいた(1)組織編制と(2)人材活用がうまくいけば、組織的な成果にもつながるはずです。
 同様に、この考えに基づいた(2)人材活用と(3)評価・意思疎通がうまくいくようになれば社員のリーダーシップは自然と醸成されていくでしょう。

 さらに、この考え方に基づいて(4)賃金制度を整備しておけば、(2)人材活用と(3)評価・意思疎通の的確な受け皿となり、報酬の納得感も高まります。
 また、(1)組織編制と(4)賃金制度が共通の考えに基づくことによって、会社が描く人件費の適正配分を実現することができるようになります。

 このように、「役割貢献」と「組織学習」を軸とした一貫した考えの基に人事制度や人事施策を整備し実行していくことが、組織の成長を促し、社員の会社への信頼感や働きがいを高めることにもつながります。
 結果として、人材の成長、会社の稼ぐ力の向上にもつながるのです。

 ただし、賃金や評価に関わることは社員の関心も高く、考え方が同じというだけでは理解、納得が得にくいことも事実です。
 そこで次回からは、より具体的に、どのような制度を構築すればよいのかについてご紹介していきたいと思います。

※本シリーズは、2015年5月19日に開催した当社主催のセミナー内容をもとに執筆しています。

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