株式会社プライムコンサルタント

社員とのコミュニケーションを重視した新人事制度策定プロセス

概要

経営陣の交代という会社の変革期における人事制度構築を当社で担当しました。社員の不安解消と納得感の向上がスムーズな新制度導入のポイントと考え、全国の拠点に直接足を運んで社員説明会を実施し、新制度の理解促進に留まらず、経営と社員の対話の場としても有意義な機会を作ることができました。

依頼の背景

H社ではこれまで、前経営者の判断で個々の社員の処遇(給料・役職等)がすべて決められていました。明確な昇給ルールが無く、手当も社員によって支給基準が異なる等、前経営者以外には説明が難しい状況となっていました。

新たな経営体制に移行すると、こうした状況に起因する以下の問題が顕在化し、人事制度を整備する必要性が出てきました。

  • 賃上げ(ベースアップ)を実施したいが基準が不明確のため、賃上げ額を定めにくい
  • 各種手当の不明確な支給基準が、社員の不公平感を惹起している
  • 人材採用を推進するにあたって、内定時の給与条件が定まらない

また、単に堅牢な制度を構築するのではなく、社員が人事制度に対して抱く不信感を払拭するため、社員に寄り添った丁寧なコミュニケーションを重視するプロセスを志向されていました。

コンサルティングの内容

  • 全体の方針

全く新しい人事制度を構築するのではなく、H社の現状の業務実態を十分に踏まえ、特に等級制度などは社員が違和感を持ちにくく、自分たちの仕事に照らし合わせてイメージしやすい制度を策定しました。
また、支給基準が不明確となっていた各種手当は、支給実態や他社事例を踏まえて整理・統一し、必要に応じて移行方法まで含めて設計しました。

  • 進め方

まずは新経営陣とともに新制度の方向性、および骨子の検討を進めました。ここでは、会社の将来像やこれまで社員にどのようなメッセージを発信してきたかを確認しながら、制度案の提示とディスカッションを繰り返し、具体的な形に落とし込んでいきました。

次に、現場社員の中からキーパーソンに加わっていただき、業務の実態を踏まえた制度となるようブラッシュアップを進めました。

新制度案がある程度固まった段階で、経営陣と共に全国の拠点を訪問し、説明資料を用いて新制度の説明会を開催しました。夕方までは現場で作業に従事する社員も多いため、拠点によっては日中の開催に加えて、就業時間後の夜間にも説明会を用意して、できるだけ多くの社員と接するスケジュールを組みました。説明会では経営陣が新制度の導入に向けたメッセージを伝えた後、当社コンサルタントが制度概要を説明したうえで、時間制限を設けずに質疑応答やディスカッションの場を設けて社員の声を直接収集しました。

全国を回っての説明会が終了した後、現場社員の意見も踏まえて細部をブラッシュアップし、最終的な制度の策定・完成となりました。

結果

新制度の説明会では、社員から不安の声も寄せられましたが、丁寧に説明を行うことで、最終的には納得感を醸成しながら、新人事制度の策定を進めることができました。また、制度説明の場は単なる情報共有にとどまらず、経営陣と社員が働き方について意見を交わす機会にもなり、今後の働き方改善につながる材料を得ることができました。

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