就業規則の改定・新規作成
概要
・社会保険労務士の資格を持つ当社コンサルタントが就業規則と関連規程の全面的な改定を担当
・お客様の担当者とこまめに連絡を取りながら、3カ月間で既存規程の見直し及び各種規程の新規作成と社員向けハンドブックのご提供を完了させた
ご相談の背景
A社様とは賃金制度のリニューアルを当社がご支援し、その後も折にふれて制度運用に関するご相談を受ける関係性が続いていました。そうした中で、新たにお問い合わせをいただいたのが就業規則の全面的な改定です。給与規程は以前のコンサルティング時に当社が整備を行いましたが、就業規則とその他の関連規程は長年に渡って見直しがなされておらず、今の実態に合っていない条文も多く見られました。
お客様を訪問し、社長と総務担当者と面談したところ、「明文化されていない社内ルールも少なくない。社員からの問い合わせに総務担当者が個別に回答したり、取引先から求められる行動規範等の提出にも支障が出ている」というお話を伺い、就業規則の本則と諸規程をあわせた全面的な再整備をお任せいただけることとなりました。
当社の対応方針
同社は社長以下20名の少数精鋭企業であり、就業規則にも社長の想いや会社として大切にしてきた考え方が反映されていました。そのため、従来の考え方も尊重しつつ、A社様の実態に合った規程体系を整えていくことを重視しました。当社が行った規程整備の流れは、下記の通りです。

まずは現行規程の内容を確認し、労働条件や制度運用の実態を十分に把握したうえで、現在の運用に対して何が不足しているのか、どの規程同士の整理が必要なのかを確認しました。そのうえで、就業規則本則の改定から着手し、それと並行して諸規程やハンドブックの整備もを進める形で社内ルール全体を整理していく流れをお客様にご説明いたしました。
実際の進め方
以前からあった規程は、給与規程、育児・介護休業規程、出張旅費規程などに限られており、現在の会社運営に必要なルールを十分にカバーできる状態ではありませんでした。特に育児・介護休業規程については、かなり古い法律がベースとなっており、近年の法改正に対応する観点からも早急な見直しの必要性が高い状況でした。また、就業規則本則だけを見直しても、周辺ルールとの整合が取れていなければ、実務では使いにくい規程になってしまいます。
そこで、当社で現行の規程内容をすべて把握したうえで、総務のご担当者に「実際にどのような働き方が行われているのか」「会社としてどのようなルール整備が必要なのか」を細かく確認するステップから作業を開始しました。こうしたヒアリングをすると「すいません。実は細かくルールが決まっていません・・・」「この条文は過去にこうした経緯があり、社長が強いこだわりを持っている部分です。」といった話が他社でもたくさん出てきます。A社様も同様で、当社からポイントを突いた質問をお客様に投げかけながら、明文化すべき事項や会社として判断して欲しい事項を明らかにしていきました。
このステップを丁寧に行えば、その後の作業は比較的スムーズに流れます。専門知識のある当社コンサルタントが改定条文のたたき台をご用意し、都度の確認と修正を重ねながら内容を固めていきました。まず全体の基礎となる就業規則本則から着手し、その後、諸規程についても同じようにヒアリング ➡ たたき台の作成 ➡ 協議で確認 ➡ 修正順を重ねて完成、という手順で進めました。
もちろん、すべてがスムーズに流れたわけではなく、社長の思いを乗せたオリジナルの条文にフィットする文章にまとめるのは若干の苦労を要しましたし、作業の途中で想定外のご要望をいただくこともありました。それでも、お客様の担当者と当社コンサルタントがこまめに連絡を取りあい、ちょっとしたことでも「今、オンラインで話せますか?」といった認識のすり合わせを丁寧に行うことで解決していきました。
なお、今回のご依頼では就業規則の本則の他にも、
・契約社員や嘱託社員の就業規則
・給与規程
・育児・介護休業規程
・国内/海外出張規程
・車両管理規程
・特定個人情報等取扱規程
・ストレスチェック制度実施規程
など会社運営に必要なルールを一通り作成・整理したうえで、すべて社員にきちんと周知するために社員ハンドブックや行動規範もあわせて整備しました。これらは、社員にとって必要なルールが分かりやすく、会社としても社内外に説明しやすい状態をつくることを意識したものです。
結果
今回の支援により、A社様では、古くなっていた就業規則や関連規程を、現在の法令や実務に合わせて見直すことができ、会社運営の土台を整えることができました。上記のような付属規程も一括して見直しや新規作成を行ったことで社内ルール全体の見通しが良くなり、今後の運用や社内周知を進めやすい状態になりました。
就業規則は、法改正への形式的な対応だけでは決して十分ではありません。会社の実態に合った内容であること、関連規程との整合が取れていること、そして社員にとって理解しやすく、実際の運用に使える形に整理されていることが重要です。