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【講演レポート】日本の人事・賃金制度と評価制度の方向(一般財団法人海外産業人材育成協会主催「労使関係・人事労務管理コース」)

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【講演レポート】日本の人事・賃金制度と評価制度の方向(一般財団法人海外産業人材育成協会主催「労使関係・人事労務管理コース」)

皆さまこんにちは。人事コンサルタントの古川賢治です。本日は、当社代表の菊谷寛之が9月2日に登壇した、ある講演についてレポートします。受講者全員が外国人という国際色豊かな場で、菊谷は、長年のコンサルタント経験をもとに、日本の人事制度の特徴などについて自身の実体験を交えながら受講者と対話しました。ここで紹介するアジアの若手リーダー達からの意見・質問は、日本的人事管理に慣れ親しんだ私たちの視野を広げてくれるヒントになるはずです。ぜひご確認ください。

講演レポート

2019年9月2日、当社代表の菊谷寛之が、一般財団法人海外産業人材育成協会(以下AOTS(略称))が主催・運営する労使関係・人事労務管理コースにて登壇いたしました。

本コースは、アジア地域を主とした海外の使用者団体の職員及びその会員企業の管理職を対象としており、労使間における信頼関係の醸成及び人的資源の管理に関する講義・見学を通じて、人的資源管理の基本的な考え方を知り、日本の労働関係、労働事情等への理解を深めることを目的として、AOTSにより毎年実施されています。

当社代表の菊谷は、このコースの一部でAOTSから講演の機会をいただき、「日本の人事・賃金制度と評価制度の方向」をテーマに、10年以上にわたって海外人材に向けて講演し続けています。

今年度は、バングラデシュ、カンボジア、インド、マレーシアなど主にアジアの発展途上国から17名が本コースに参加しました。団体職員や従業員数1万人超のグローバル企業勤務者など、参加者の役割・立場は様々ですが、比較的若い方が多く、アジアのこれからを担う未来のリーダー達が、菊谷の講演に熱心に耳を傾けていました。

講演は、プロの通訳を介しての逐次通訳で、冒頭の自己紹介を除き、菊谷は普段通り日本語で講演しました。講演内容の詳細についてはここでは触れませんが、主に、日本の経済成長と社会変化および人事制度の変遷とこれからについて、自身のリアルな経験に基づきながら分かりやすく語りました。経済大国としての地位を築いてきた日本企業の人事管理に対し、当然受講者は大きな関心を寄せます。日本が一足先に辿ってきた経済発展プロセスを、アジア各国もこれから同じように辿っていくことになるのですから。

しかし、グローバルスタンダードとは大きく異なる日本的人事管理(職務非限定・年功賃金等)の特殊さは、多くの受講者にとって理解に苦しむものだったようです。そのような中、受講者の理解を深めようと菊谷は積極的に対話を試みます。すると、自国の労働法制に詳しい参加者からも、様々な発言が出てきます。例えば…

  • 日本の大多数の企業で職務記述書(Job Description)が存在しないなんて信じられない!
  • 仕事のできばえに関わらず年齢で賃金が決まるなんて信じられない!
  • 日本の時間外手当の割増率が25%なんて低すぎる!我が国では100%(元の2倍)とされている。
  • 日本には賞与支払いの法律がないようだが、インドでは特定の労働者に賞与支払いを義務付けている法律がある。
  • 日本の人事システムは特殊だが、組織のチームワークを大切にしているということは理解できた。

以上はほんの一例で、参加・学習意欲が旺盛なアジアの若手リーダー達からは、実に様々な意見・質問が寄せられました。

全体で3時間に及ぶ講演でしたが、会場の熱は最後まで冷めることなく、日本的人事管理について学んだ後の受講者は満足気な表情を見せていました。さらに、講演終了後も受講者からの質問が相次ぐなど、予定時間を延長して質問を受け付けざるを得ないほどでした。

ところで、毎年講演している菊谷も驚いたことに、講演終了後には受講者一同からの素敵なサプライズが用意されていました。受講者代表者から菊谷に対し、お礼のプレゼントが手渡されたのです! 大きな拍手が鳴り響く中、会場全体が温かく優しい空気に包まれました。

これは、受講者全員の意思に基づいた自発的な取り組みだったそうです。菊谷と受講者の間のコミュニケーションは、終始通訳を介してのものでしたが、感動的なこの瞬間だけは、言葉なしに気持ちで直接通じ合えたような気がしました。

この記事は、2019年9月2日の講演をもとに執筆しました。
一般財団法人海外産業人材育成協会主催「労使関係・人事労務管理コース」
講演者:菊谷寛之 テーマ:「日本の人事・賃金制度と評価制度の方向」

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