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半日単位の年休制度を廃止できるか(連載第146回)

【中川恒彦の人事労務相談コーナー】

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(2017年2月)

 半日単位の年休制度は義務ではありませんが、就業規則等に定めていたり、長く慣習として定着している場合、労働条件の不利益変更となる可能性がありますので、労働者への説明など、適切な手順を踏む必要があります。
 今回は、半日単位年休に関する通達をご紹介しながら、廃止する際の考え方や、制度の在り方についても解説していきます。(ホームページ編集部)

Q 当社では、以前から半日単位での年休の取得を認めておりますが、最近比較的頻繁に半日単位の年休を取得する者が増えてきており、半日単位の取得がしばしばあったのでは業務進行の体制にも支障を来すため、この制度を廃止しようと考えています。
 労働基準法では半日単位の年休制度の採用は義務付けられていないと思いますが、廃止しても問題はないでしょうか。

A 労働基準法は、半日単位の年休制度の採用を義務付けてはいませんが、現に採用している以上、それを廃止する場合は、その必要性、理由等について理解が得られるよう十分な説明が必要です。また、労働時間の適正な管理等について配慮が必要です。

〔解説〕

1 半日年休の法的な位置付け

 労働基準法は、使用者に対し、

 雇入れから6カ月間の出勤率が8割以上の労働者に10労働日の年次有給休暇を与え、以後1年継続勤務するごとに休暇日数を加算し、20日に達した年以降は毎年20日の年次有給休暇を付与すること

を義務付けています(第39条第1項および第2項)。
 「10労働日」とありますから、年次有給休暇は基本的には「労働日単位」すなわち1日単位です(平成20年から導入された「時間単位の年休」については後述します。)。

 半日単位の年休については、労働基準法に明文の規定はありませんが、通達は、

 法第39条に規定する年次有給休暇は、1労働日を単位とするものであるから、使 用者は労働者に半日単位で付与する義務はない。
(昭和24.7.7 基収第1428号、昭和63.3.14 基発第150号)

といっています。

 ちょっと意味がわかりにくいかもしれませんが、かみくだいて説明すると次のような意味です。

 労働者が、午前中だけとか、あるいは午後だけとか半日単位で年次有給休暇を請求してきた場合、その請求に応じる義務はない。あくまで年次有給休暇の最低単位は1日であるとして、半日単位の請求を拒否しても労働基準法違反にはならない。しかし、請求に応じて半日単位で与えてもよい。

 すなわち、労働者が半日単位で年次有給休暇を請求してきた場合、これを拒否することもできますが、これに応じて半日単位で付与することも認められます。

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