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作業服への着替え時間、作業前の準備時間は労働時間か-2-(連載第81回) 

【中川恒彦の人事労務相談コーナー】

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(2014年2月)

Q工場における労働時間は、法律上はどの時点から始まるのでしょうか。
 当社では、始業午前8時となっていますが、それは、従業員が担当場所に就き、作業を開始する時刻が8時ということです。そのような取扱いで差し支えないでしょうか。
 当社は小さいながらも門があり、8時から作業開始するためには、着替え時間も含めれば、遅くとも10分前ぐらいには門を入らないと間に合いませんので、門を入った時点から(当社の敷地内に入った時点から)労働時間として取り扱うべきであるという意見もありますが、どうなのでしょうか。

A 労働時間とは、一般的に、使用者の指揮監督の下にある時間をいいますが、それは、必ずしも使用者の敷地内に入った時間をいうものではなく、具体的な作業に付随する準備、後始末、掃除等、いつ作業の命令が出るかわからない状態で待機している手待時間等をいいます。  作業服への着替えは、通常、工場における作業のために必要なものですから、具体的な作業に付随するものとして、労働時間に該当します。

〔解説〕

 前回紹介した最高裁判決(平成12.3.9 三菱重工長崎造船所事件)は、着替え時間等の取扱いにつき、次のような基本的な考え方を示しました。

(1)労働時間に該当するか否かは、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まる
(2)労働契約、就業規則、労働協約等の定めのいかんにより決定されるべきものではない
(3)業務の準備行為等を義務付けられたときは使用者の指揮命令下に置かれたものとして労働時間に該当する

 

3 三菱重工長崎造船所事件における具体的判断

 最高裁は、上記のような基本的考え方のもと、入門後、更衣所までの歩行時間、着替え時間、着替え後の作業現場までの歩行時間等につき、次のように細かい判断を示しました。

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