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民法の時効制度の改正により賃金等の時効はどうなるか 2(連載第163回)

【中川恒彦の人事労務相談コーナー】

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(2018年3月)

 前回は、現行民法における時効の期間、時効の起算点等について解説しました。今回の中心テーマは、現行民法における「時効の中断」です。労働者から時効期間の過ぎた賃金債権を請求された場合、企業側の対応で留意すべき点についてもお伝えしますので、ぜひご確認ください。(ホームページ編集部)

Q 民法の時効制度が改正されるようですが、賃金等の時効にはどのような影響があるのでしょうか。
 また、時効は、中断することによって延長することができるとのことですが、どうすれば中断できるのでしょうか。

A 現行民法上、債権の時効は10年とされていますが、月給、日給等賃金にかかる債権の時効については1年という短期消滅時効が適用されています。昨年6月に公布され、2020年4月に施行される改正民法では、短期消滅時効が廃止され、債権の時効は、債権者がその権利を行使することができることを知ったときから5年、(知らない場合には)権利を行使できるときから10年となります。
 賃金等労働基準法に基づく労働者の請求権については、現在、2年(退職金は5年)の時効とされていますが、民法改正との関係でこれをどうするかについては、厚生労働省において検討中です。

〔解説〕

 前回は、時効の期間、時効の起算点等について説明しました。
 今回は、時効の中断について説明します。
 時効は、一定の手続をとることによって中断することができます。
 「中断」とは、進行中であった時効が一定の手続をとることによって中断し、時効の進行が停止することをいいます。そして、その中断事由が終了した時(通常は中断した時点)からまた改めて時効が進行し始めます。

 

 現行民法は、時効が中断するケース(時効中断事由)を次のように定めています。

(時効の中断事由)
第147条 時効は、次に掲げる事由によって中断する。
 1 請求
 2 差押え、仮差押え又は仮処分
 3 承認

 以下、それぞれの中断事由について、簡単に説明します。

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