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労働協約を締結すれば労働者個人の同意がなくても賃金の口座払いは可能か-1-(連載第86回)

【中川恒彦の人事労務相談コーナー】

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(2014年4月)

Q多くの会社がそうであるように、当社も口座振込みによって賃金を支払っていますが、当社従業員の一人が現金で支払って欲しいといってきました。
 労働基準法は「労働協約で定めた場合は、通貨以外のもので支払うことができる」と定めており、当社では労働組合と締結した労働協約で「賃金は口座振込みによって支払う」旨定めていますので、現金払いの要請に応える必要はないと思いますが、どうなのでしょうか。

A 労働基準法施行規則第7条の2は、「使用者は、労働者の同意を得た場合には、口座振込みの方法によって賃金を支払うことができる」旨定めており、労働者が賃金の口座振込みに同意しない場合には、現金によって支払う必要があります。

〔解説〕

1 賃金の通貨払いの原則と例外

 賃金の通貨払いについて労働基準法第24条第1項本文は、次のように規定しています。

 賃金は、通貨で、.........支払わなければならない。

 この「通貨払い」の規定には例外があり、その例外規定は、次のように定められています(同項ただし書)。

 ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払.........うことができる。

 少々読みにくいと思われますので、箇条書きにしてみましょう。

○賃金を通貨以外のもので支払うことができるケース

(1)法令に別段の定めがある場合
(2)労働協約に別段の定めがある場合
(3)厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合

 以下、それぞれのケースについて説明します。

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