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「休職期間が満了しても復職できないときは、退職とする。」という取扱いの可否-3-(連載第77回) 

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(2013年12月)

Q「うつ病」で長期間休んでいる社員がいます。現在、休職期間中ですが、まもなく、休職期間が満了します。当社の就業規則では、「休職期間満了の場合で、復職できないときは退職とする。」という規定があり、従来、この規定により退職とした者もおります。
 今回の場合も、もし復職できないときは退職として取り扱いたいと考えていますが、何か注意すべき点はあるでしょうか。

A 「休職期間が満了しても復職できないときは、退職とする。」という趣旨の就業規則の規定は、多くの企業においてよくみられるところです。
 休職制度が、労働者側の都合により長期間にわたり労務の提供を期待することができない者に対し、一定期間解雇を猶予する制度であることから、「休職期間が満了しても復職できないときは退職とする」という取扱いは、一般的に認められているといえます。
 ただし、うつ病等精神的疾患の場合は、その疾患が長時間労働、職務内容の過重性、職場におけるパワハラ等業務遂行に起因するものであるときは、労働基準法第19条の趣旨からして、休職期間満了に伴う退職扱いが無効と判断されることになると思われます。

〔解説〕

4 うつ病等精神疾患の場合について

 うつ病等精神疾患による休職の場合、「休職期間が満了したにもかかわらず復職できない」として、退職扱いすることの可否については、うつ病等精神的疾患は症状の程度が外部からは判断しにくい面もあり、休職期間満了時において、復職可能な状態に至っているか否かの判断が、医師の判断を経てもなお判然としないことも多々あります。

 また、対象となった労働者が、自分は長時間労働や過大な業務の処理を強制されたためにうつ病になったとして、「休職期間満了を理由とする退職扱いまたは解雇は労働基準法第19条に違反して無効である」と主張するケースも多く見られます。

 労働基準法第19条第1項本文は、次のように規定しています。

 使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後30日間.........は、解雇してはならない。

 すなわち、長時間労働、職務内容の過重性、職場におけるパワハラ等によってうつ病になり、それが原因で休職扱いとなっていると判断される場合には、この条文の「労働者が業務上疾病にかかり療養のために休業している」状態に該当するわけですから、「解雇してはならない」ことになります。

 企業の休職規定の中には「休職期間が満了しても復職できないときは、解雇する。」と定めているものも見られ、その場合には労働基準法第19条の「解雇してはならない」という規定に真正面から触れますが、「退職とする」というのは解雇するのではないから、労働基準法第19条には触れないのではないかという考え方もあるかも知れません。

 しかし、

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