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人事コンサルティングの事例

社員の高いモチベーションを維持する定年後再雇用制度

お客さまのプロフィール
社名 O社 業種 電気機器製造
従業員 正社員80名 売上高 10億円

■ 概要

 O社は、創業から50年を超える、大型ディスプレイや、その部品などを扱う電気機器製造業です。2010年に就任した3代目の若手社長を中心に、国内・国外で事業を展開しています。 

 同社は、長年培った特殊技術・技能を後進に伝えるために、力量・意欲の高い社員には定年後も継続して働いてほしいという意向を持っていますが、これまでは都度対応であり、会社としての明確な制度を持っていませんでした。

■ 背景と課題

 同社では、力量・意欲の高い社員の継続雇用の働きかけを行っていましたが、定年後の処遇制度が未整備だったため、定年退職者が発生する都度、社会保険労務士に相談しながら、個別具体的に条件交渉を行っていました。

 2006年4月に高年齢者雇用安定法が大幅に改正され、62歳まで(2013年以降は65歳まで)の継続雇用制度の導入や定年延長、定年制廃止等の「雇用確保措置」が義務付けられたことも契機となって、現社長はその点に問題意識を持ち、当社に相談され、2011年、定年後再雇用制度の導入を意思決定しました。

■ コンサルティングの内容

(1)定年退職予定者の賃金支給実態分析
 当社では、まず定年退職予定者の賃金支給実態を分析することからスタート。向こう10年間の定年退職予定者の現行賃金実態について、項目ごとに支給額を洗い出しました。

 

(2)基本仕様設計
 次に、雇用確保措置の方法について社長と考え方をすり合わせ、基本仕様を設計しました。
 その結果、定年延長、定年の定め廃止、継続雇用制度の中から、多くの企業で実績のある定年後再雇用による継続雇用を選択することになりました。

 

(3)定年後の雇用形態についての条件の整理
 定年後の雇用形態についても、フルタイム勤務かパート勤務か、契約期間、限度年齢、更新基準などをどうするかといった、基本的な雇用条件を整理。その上で、評価と処遇はどうあるべきかを検討しました。

 

(4)高いモチベーションを維持しつつ働いてもらうには
 せっかく後進を指導育成する以上は、高いモチベーションを持って働いてもらいたい。一方で、経営的な負担はなるべく軽くしたい。両方のニーズを踏まえながら、適切な処遇水準を定めることが求められました。
 当社では、再雇用賃金の世間動向や、定年後の法的給付とのバランスなども社長にお伝えし、社長の考え方をよく確認しながら、雇用条件と評価・処遇のあり方を設計しました。
 定年後とはいえ、最大5年間もの間、高いモチベーションを維持しつつ働いてもらうには、がんばってもらっていることを「承認」するための評価が必要と判断。その結果は、賞与として還元することにしました。

(5)各人別支給予定額と総原資の試算、そして社員の納得度
 設計した案に基づいて、各人別支給予定額と総原資を試算し、経営として受容できるものか、また、社員に説明可能なものかどうかを検討し、最終決定を行いました。
 成果物としては、下記のような内容となりました。
 a.制度基本仕様書
 b.定年再雇用規定
 c.就業規則・給与規定における、定年再雇用関連事項についての修正案
 d.各人別試算表

■ 成果

 社員の側から見ると、定年後はこのような条件になるということを早くから認識できるようになったため、定年後のライフプランを描きやすくなったのではないかと思われます。
 経営サイドからは、全社員に適用するルールを確立したことで、1人ひとりへの個別交渉という負担を軽減できるようになりました。

 2013年春には高齢者雇用安定法が再度改定され、企業は、原則希望者全員を継続雇用することが義務付けられました。
 しかしO社の場合は、当面の経過措置として、2年前に締結した労使協定で定めた基準で、対象者を限定することができます。その点は、早めの制度整備を行ったメリットだったと言えるでしょう。

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